筋肉痛はストレッチで和らぐ?運動後にストレッチをしたほうがよい理由
激しい運動をするとセットでくっついてきて困るものの一つが筋肉痛ではないでしょうか。
運動があまり好きではない人たちからは、「筋肉痛が痛いから嫌!」という声も少なくありません。
小さな損傷!?筋肉痛はどうして起こるの?
筋肉痛はどうして起こるのかというと、いろいろな説がありますが、現在のスポーツ科学で一番有力なのは、引き延ばされながら力を発揮するエキセントリック収縮という動作によって、筋肉に小さな損傷を起こし、その際に痛みの物質が放出されていくという説。
ある意味、小さなケガをしているのと同じ原理になります。
筋肉は切れるともちろん痛みが出ますが、ケガをしたような時ほどひどい痛みではない状態。激しい運動をすれば痛みも強くなりますし、運動の強度が低ければ筋肉痛にならないときもありますよね。
これが筋肉痛であって、逆をいえばあまりにもひどい筋肉痛だと肉離れと変わりないということになります。
では、本題。
筋肉痛は和らげたり、防いだりすることはできるのでしょうか?
答えはノーです。
もし、筋肉が少しでも損傷しているとしたら、身体はそれを修復しようとするので、少なからず痛みが出てしまうでしょう。これは生理学的に免れられないものです。
しかし、これは私の意見ではありますが、ストレッチをすることで血液循環を促進するので、痛いまま何もせず筋肉が固まってしまうのを何もしないで待つよりは、ストレッチをする際に痛みを感じない程度にゆっくりゆっくり筋肉を伸ばしていくことは、運動後の筋肉の長さを保つ上でとても大切なことではないかと考えます。
なぜなら筋肉というのは、電気信号によって「縮め!」という指令を脳からもらって収縮をすることが唯一の働きなので、自ら「伸びる」ことはできないのです。
ですから、運動をして何度も何度も縮み続けた筋肉は、使いすぎると縮こまった状態で、筋肉の長さ自体が短くなってしまいます。
こういう方が、「身体が硬い」という状態になるのです。
定期的に運動をしていても身体が硬い人がいるのも、納得ですよね。
筋肉は、縮むことだけでなく、伸ばすこともトレーニングの一つとして考えてあげることも必要なのです。
最近は、ヨガやピラティスなども流行していて、スタジオなどに通っている方も多いですが、こういうものこそ、「筋肉を伸ばす」トレーニングです。
ヨガやピラティスでも筋肉痛になります。
筋肉痛を軽減することはできませんが、ストレッチは必要なことではあるのです。
ストレッチを行って筋肉痛の痛みとうまく付き合っていこう
筋肉痛を起こさない唯一の方法、、、それはあまり刺激が多すぎる運動をしないこと。
お散歩とか、軽いストレッチなどですね。
無理をし過ぎなければ痛みは伴わないので、できる範囲で運動をするという意味でも、ストレッチは運動初心者にふさわしいエクササイズかもしれませんね。
筋肉痛を出しすぎないようにしたい人は、様々な運動と上手に付き合っていきましょう!
全米アスレティックトレーナー協会(NATA)公認
アスレティックトレーナー(ATC)
PHIピラティスインストラクター
NASMパフォーマンスエンハンスメント
スペシャリスト
NASMコレクティブエクササイズスペシャリスト
井上 かなえ(いのうえ かなえ)
東海大学卒業後、アメリカネブラスカ大学オマハ校 大学院に留学しアスレティックトレーニング学において修士号を取得。 NATA公認アスレティックトレーナー(ATC)となる。
日米のプロ、実業団、大学、高校のバスケットボール チームにて専属トレーナーを歴任。
現在、東海大学男子バスケットボールSEAGULLSの アスレティックトレーナーとして活動する傍ら、 パーソナルトレーナーとしてトレーニングや機能改善 エクササイズ、ストレッチン グや栄養指導などをアスリートから一般の方まで幅広く行っている。
東海大学体育学部競技スポーツ学科非常勤講師
ヒューマンアカデミー東京校スポーツカレッジ
非常勤講師
セミナー講師など