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自宅でできる産後のセルフストレッチ


前回のコラムでは、産後の身体セルフチェックをご紹介しましたが、続編です。

筋肉が固まっている場合にどう対処するか?をお伝えしていきます。


主に股関節周辺にある筋肉を中心にストレッチをしていきますが、まず大切なのは、背骨と骨盤周辺を柔らく保っておくことです。

その上で、股関節周辺の筋肉のバランスを戻していくと股関節痛や腰痛の予防になりますし、体型が戻っていく際にもよりバランスの取れた身体に戻りやすくなります。

これまでのセッションでの傾向として、産後の2−3ヶ月くらいを目安にストレッチやエクササイズに取り組むことができるクライアントさんは、身体の反応が早いです。

産後1ヶ月はまだ骨盤周辺も靭帯が緩く安定しづらい上に、少し刺激が強くて逆効果。

産後4〜6ヶ月くらいを過ぎると、ある程度筋肉が硬直し切ってしまい、なかなか戻すのが大変になってしまいます。


ちょうど産後2〜3ヶ月は、体型を戻すのにちょうどよい時期かと思います。

育児では、2〜3ヶ月というとかなり忙しくなってしまう時期かもしれませんが、1日10分でもストレッチを行う時間を確保できるといいですね。

それでは、ストレッチをご紹介していきます。

【1】 背骨・骨盤周辺の筋肉のバランスをとる「猫のストレッチ」


背骨を滑らかに動かすことを意識して、骨盤と背骨をゆっくり連動しながら、主に脊柱起立筋や腰方形筋などの背中の筋肉をゆるめていきます。

ずっとお腹が大きかった妊婦後半の時期は、背中や腰の筋肉はパンパンだったはずです。

その緊張をほぐしてあげるようなつもりで行いましょう。

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最初は

「骨盤を倒す(後傾) → 腰(上) → 胸(上) → 肩甲骨をやや広げ →首・頭を脱力」で背中を丸め、 次に

「骨盤を立てる(前傾)→ 腰(下) → 胸(下)→肩甲骨をやや閉じ → 胸を天井に向けるつもりで首と頭を上へ向ける」順番で背中を反っていきます。

10〜20秒ずつキープしながら、各10回繰り返します。


【2】犬のしっぽストレッチ


今度は背骨を横にしなやかに曲げていくような動きをします。

骨盤の位置を変えないようにしながら、上半身(肋骨から上)をゆっくりと左右に曲げ、胸郭の下から腰周りを伸ばしていきます。

いけるところまで伸ばしたらその姿勢をキープし、3〜5秒数えます。

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同じように逆側にもいきます。

腰周りが固まっている人は、動いた時に一緒に骨盤が付いてきてしまうので、しっかりと保持します。

また、肘は伸ばしておきましょう。

10〜20秒ずつキープしながら、左右10回ずつ繰り返します。


【3】お祈りストレッチ


ヨガでもこのポーズはよく見られますが、背中〜腰まわりをストレッチしています。

今までお腹が大きかった産後の女性は、この姿勢がずっとできなかったですよね?!

その分、背中はとっても固まっているので、頻繁にこのストレッチをして伸ばしてあげてくださいね。

背中が緩むととても穏やかな気分になりますよ。

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四つん這いの姿勢から、前腕を平行にしながらマットにつけ、肘も浮かないようにします。

そのままお尻をかかとに近づけるように下げてきて、これ以上いけないところまで伸ばします。

一度深呼吸をしてさらにかかとに近づくようにお尻を下げます。

10〜20秒ずつキープしてもとの姿勢に戻ったら、同じ要領で4〜5回繰り返します。


最後に


いかがでしたか?

背骨から腰まわりのストレッチをすると、比較的すぐに身体が緩んできてとてもリラックスできます。

産後も赤ちゃんをずっと抱きかかえているお母さんたちの腰痛予防にも効果がありますよ。

ほんの少しでもいいので、小まめに行うと良いでしょう。

次回は、股関節周辺のストレッチをご紹介します!


2015.12.29
プロフィール

全米アスレティックトレーナー協会(NATA)公認
アスレティックトレーナー(ATC)
PHIピラティスインストラクター
NASMパフォーマンスエンハンスメント
スペシャリスト
NASMコレクティブエクササイズスペシャリスト
井上 かなえ(いのうえ かなえ)

東海大学卒業後、アメリカネブラスカ大学オマハ校 大学院に留学しアスレティックトレーニング学において修士号を取得。 NATA公認アスレティックトレーナー(ATC)となる。
日米のプロ、実業団、大学、高校のバスケットボール チームにて専属トレーナーを歴任。
現在、東海大学男子バスケットボールSEAGULLSの アスレティックトレーナーとして活動する傍ら、 パーソナルトレーナーとしてトレーニングや機能改善 エクササイズ、ストレッチン グや栄養指導などをアスリートから一般の方まで幅広く行っている。

東海大学体育学部競技スポーツ学科非常勤講師
ヒューマンアカデミー東京校スポーツカレッジ
非常勤講師
セミナー講師など

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