トップページ > 体質改善×ストレッチ一覧 > 体質改善×ストレッチ

main-image_taishitsu

痛いところに原因はない

こんにちは! ごきげんストレッチのタマノです。

最近、ご紹介のお客様が増えています。

奥さんがご夫君やお嫁さんをご紹介してくださったり、お友達を連れてきてくださったり、

当店で元気を取り戻した方が、「大切な人にも元気になってもらいたい!」

積極的にご紹介してくださり、ありがたい限りです。

当店に通われるI様(88歳)も、優雅会メンバーのS様(84歳)をご紹介してくださいました。

優雅会とは、I様を中心とする数名のシニアグループで、お互いを姉妹のように大切に思っているそうです。

I様達が60代、70代の時代には、世界各地を旅行し、今では、国内旅行や定期的な食事会やお茶会に集う、

文字通り優雅そのものの「集い」なのですが、最近S様は、そんな楽しい優雅会の催しを欠席しがちであるとのこと。

その理由は、S様の歩行困難にあるのですが。。。

S様曰く「左半身不随です。」

そのぐらい左半身の不調が顕著です( ゚Д゚)。

初めてS様がご来店されたとき、S様の左外くるぶしに見た、小豆大の数個のお灸の跡が衝撃的でした。

左外くるぶしに痛みがあり、水がたまったのでお灸をされたのだそうですが、

むくみはひいたものの、まだ痛みが続いていて、歩行困難であるとのことで、

「そんな馬鹿な!!」

「そんなアホな!!」

と、S様が本当に引き受ける必要があったのか疑われる長引く不調をいぶかしく思ったのでした。

いやいや、治療をされた方は、S様の苦しみを和らげようと誠心誠意治療されたのだと思います。

でもまだ、「そんな馬鹿な!」 そんなアホな!という思いが抜けきらない私は、

ストレッチナビデスクに、12月コラムは「フリーテーマで書かせてください!」とお願いして、

この度の「そんな馬鹿な・そんなアホな」対応について、思いのたけを書いてみたいと思ったのでした。

かく言う私も、以前は、痛みのある箇所にしか目がいかないステージにいまして、

ヒザが痛いと言われればヒザ付近、腰が痛いと言われれば腰付近に対応する限定的視点の持ち主でした。

しかし、人間のカラダが「全身でバランスをとりながら賢く生き抜いている」ことを知ってからというもの、

「人体の一部のひずみが遠く離れたところに痛みを送る」ことがままあることに気付いてきました。

ですから、お客様から痛いと言われた箇所を起点にして、

その延長線上にある筋肉を次々に追っていきながら問題の発生個所を探していくという視点が今では定着しています。

S様の左ひるぶしに負担をかけた原因も、ズームアウトして探していくと

・腓骨筋

・前脛骨筋

・腓腹筋

の硬さを見る必要があると考えます。

まずは、腓骨筋について

%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-1

外くるぶしをまたいで走行しています。

そして、長腓骨筋は、腓骨頭に付着しています。

筋肉は両端をゆるめると全体がゆるみますから、くるぶしばかりでなく腓骨頭の方もゆるめる必要があります。

案の定S様の腓骨筋は腓骨頭からガチガチに固まっていました。

次は、腓骨筋と支配神経を同じくする前脛骨筋について

前脛骨筋をマッサージすると、「すごく気持ちいい。」とおっしゃいます。

S様は、あとで「ここに通えばよくなる予感がした」とおっしゃいましたが、S様がそう感じたのは、

おそらく、前脛骨筋マッサージあたりからではないかと思われます。

ちなみに、左くるぶしのお灸痕には一つも触っていません。

痛いところや傷のあるところをグリグリ触るより、周囲の筋肉をゆるめて患部に血流を送ることで、問題の箇所が栄養されて癒されていきます。

治療家の中には、「ジンクパターン」というものを活用する方もいらっしゃいます。

ジンクパターンとは、上半身と下半身の対応箇所を施術する遠隔治療です。

たとえば、S様の場合、ジンクパターンで考えると、下半身にある腓骨は、上半身の尺骨に相当しますので、

上半身の前腕(肘下)の筋肉を緩めて下半身の痛みをとるアプローチもあり、ということになります。

脚を怪我した直後で炎症や痛みがあって脚に触れることのできないケースでは、

ジンクパターンを使って腕をほぐして脚の怪我の痛みをとる治療家もいらっしゃいます。

さて、S様のケースに戻りますと、

左の肩甲骨も右に比べて動きがすこぶる悪いことがわかってきました。

くるぶしからは随分離れていますが、

肩関節と股関節の動きはリンクしています。

肩関節が硬い場合、同側の股関節も固まっています。

左半身付随です、というS様の感覚は、肩関節も股関節も思うようになりません、ということを意味しています。

S様の場合、歩行時に痛みを伴うので、歩く意欲が低下し、その結果

運動量が減る → 血流が悪くなる → 痛い部分に栄養が行かなくてますます痛くなる → ますます歩きたくない

というバッドサイクルに突入しかけています。

ご家族からは我慢して歩けと言われるそうですが、

痛いときは歩けないものですし、カラダから「歩くな」のサインが出ているということです。

まずは痛みをとることが先決です。

そこで、痛いところにリンクしている、

痛くなくて、硬い筋肉を見つけて、周囲からゆるめていく

という手法が無理なく受け入れて頂けます。

と、このように、S様の施術方針を張り切って決めていたのですが。。。

ここで予想外の展開に( ;∀;)

なんと、S様は、腰椎を圧迫骨折してしまい、安静を余儀なくされてしまいました。

「思いどおりには〜なら〜ない〜もの〜ね〜♪」

どこかで聞いた歌のフレーズがリフレインしています。

S様の完治を待ってまた施術方針を決め直さなければいけません。

ご高齢の方には思わぬ展開がつきものです。

ここはじっくり待ちたいと思います。

振り返れば、今年は、重症のお客様が次々とご来店してくださいました。

大事故のあとの長期入院や大病を繰り返した際の長期入院、大怪我により人工関節置き換え手術を経たあとの運動不足により

筋力低下されてしまった方々のコンディショニングを担当させて頂きました。

それは、「チャレンジしなさい」という天からの命令と思って対処させて頂き、

お客様のお陰で、2016年も幾分成長させて頂きました。

2017年も「チャレンジし続けるごきげんストレッチ」を目指します!

玉生さんプロフィール
DRT整体
「アゲイン」 代表
パーソナルトレーナー
伊藤かおり

武道好きのスポーツ嫌い。
法政大学法学部卒業後、法律事務所、不動産会社法務
部、法律関連の翻訳など法律系の仕事に従事。

在宅翻訳者のオタクだった頃に武道にはまり、
無理なトレーニングがたたり重度の腰痛を患う。
中国整体、接骨院、鍼灸、カイロプラクティックなど
各種の治療院を渡り歩くが、なかなか完治せず。
自力整体、ストレッチ、気功、ヨガなど、自力で腰痛を治す方法を 模索し、数々のストレッチ方法を身につける。

その後、都内のストレッチスクール(2か所)で学び、
ストレッチ専門店にて勤務。
2012年6月プライベートストレッチ教室を開始。
2013年7月新大久保に教室を移転し、現在に至る。
都内介護予防教室の講師としても活躍。

資格・活動:
日本DRT協会認定マスターインストラクター
マッサージセラピスト
日本予防医学療術協会認定ヨガインストラクター
IHTA認定1級ヨガインストラクター
新宿未来創造財団レガス新宿スポーツ登録講師
日本コアコンディショニング協会ベーシックインストラクター
極真空手 茶帯
松濤館空手 黒帯

情報

玉野さま2



■DRT整体アゲイン HP
http://drt-again.com

↑ページの先頭へ