猫背にこそ、全身バランス良くストレッチ
現代病の1つでもある「猫背」。
猫背そのものが大きな病気を引き起こしたりしない為、
なかなか猫背改善に向き合わないものです。
しかし、猫背によって姿勢が崩れた状態が続くと、
肩こりや眼精疲労、頭痛などのフィジカルで感じる症状だけでなく、
気分が冴えないなどのメンタルで起こる症状としても現れます。
そもそも猫背とはどういった状態を指すのでしょうか??
簡単に言ってしまえば、猫の様に丸くなった背中の状態です。
専門的にいうと、背中にある肩甲骨が外側に向かって広がっていて、
背骨の胸のエリアが、後方へ強く湾曲しています。
身体を横から見ると、首から頭に掛けて前方に付き出している傾向があります。
腕や肩も内側に捻じれて、
横から見た時に身体の前方に位置するケースが多いです。
姿勢は全身で影響し合っています。
猫背の特徴は背中周辺だけではありません。
背中が丸まる事で、お腹も丸まり、骨盤が後ろに倒れます。
骨盤が後ろに倒れる事で、膝が伸びきらず軽く曲がっていて、
横から見ると膝が少し前に出ている状態に見えます。
更にその影響は足首にも届き、足の甲と脛の間の足首の角度を狭めます。
どこか身体の1か所がバランスを崩すと、それは全身に影響を与えます。
実際にそれを体感してみてください。
先ずは理想とされる立位のポーズを取ります。
理想とされる立位のポーズの目安は、
身体を横から見た時に、耳の穴(耳介)、肩の横の出っ張り(肩峰)、股関節の横にある骨(大転子)、膝の横の少し下にある骨の出っ張り(腓骨頭)、外くるぶし(外果)、この5点が一直線になっている体勢と言われています。
この体勢を取る事が出来たら、先ずは胸を狭めてみてください。
一歩猫背に近づいたかと思います。
次に腕を肩から内側に捻じってみてください。
この辺りでだいぶ猫背が完成しています。
ご自分の身体を見てください。
顎は前に出て、頭と首の境目が詰まり、肩甲骨が外側に開き、お腹が丸まり、
骨盤が後ろに倒れ、膝が前方に折れ、足首が少し狭まったのを確認出来たかと思います。
立派な猫背の完成です。
その体勢を続けていると様々な個所に筋肉の緊張が生まれます。
現代社会では、その状態が続くシーンが多く、そのまま筋肉が縮まり硬くなります。
どこに緊張を感じていますか?
猫背ではありますが、背中ではなく、頭と首の境目だったり、
肩や首、お腹、膝の周辺、脛の下辺りに緊張を感じていたりしませんか??
猫背だからと言って、背中だけに意識を向けて、
胸を張って姿勢を良くするだけでは中々改善に至りません。
頭と首の境目やももの裏、すねの前の筋肉など、
緊張を感じて筋肉を縮めている部位をストレッチしてあげる必要があります。
それによって猫背は大きく改善します。
猫背は姿勢であり、背中だけで起きているのではなく、全身に影響を与えています。
全身バランス良くストレッチしてみてください。
2015.9.11
全米ストレングス&コンディショニング協会認定
ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
米国Rolf Institute®認定Rolfer™
日本関節コンディショニング協会ストレッチング講師
大久保 圭祐(おおくぼ けいすけ)
フリーランスのパーソナルトレーナーとして活動。
身体への探求心から、
アメリカ生まれのボディワーク“Rolfing®”に
惹かれ、渡米してRolf Institute®を卒業する。 トレーニングやエクササイズ、ランニング等の運動
処方、ストレッチングやRolfing等の手技を使って、
クライアントの要望に応える。 幅広い技術と知識だけでなく、プロキックボクサーやモデルとして活動した経験、 数々のマラソン大会の出場経験など、自分自身の
実体験を大切にしている。
アメリカ生まれのボディワーク“Rolfing®”に
惹かれ、渡米してRolf Institute®を卒業する。 トレーニングやエクササイズ、ランニング等の運動
処方、ストレッチングやRolfing等の手技を使って、
クライアントの要望に応える。 幅広い技術と知識だけでなく、プロキックボクサーやモデルとして活動した経験、 数々のマラソン大会の出場経験など、自分自身の
実体験を大切にしている。