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（インタビュアー小川）
●来店されるお客さまの中でどんな悩みを持った方が多いですか？





（岩井さん）
一番は腰痛・肩こり。次に多いのがひざ痛ですね。
うちは70〜80歳の方などの高齢者の方も多いです。


歩くだけで痛いなど、日常生活に支障が出ているという方もいて、
すぐに痛みを取りたいというニーズも多いですね。


●やはり腰痛で悩んでいる方は多いんですね。


そうですね。高齢者の方もそうですが、サラリーマンの方でも
腰痛がひどい方はいますね。
そういった方には2日に1回ペースで来てもらってる方もいます。


●腰痛になってしまう一番の原因ってなんですか？


日常の間違ったカラダの使い方の積み重ねですね。
特に座り方・立ち方・歩き方・かがみ方や
利き手利き足、利き目、カバンの持ち方など
さまざまですよね。





あとは、高齢者の方ですと、
手術をしてどこかを縫ったことで、カラダのバランスが崩れてしまうことが
原因の方もいます。


●原因は、ヒアリングしてカラダを触るだけでわかるものなんですか？


そうですね、今までの経験と照らし合わせて
だいたいわかりますね。


どんな原因でも、姿勢やカラダの使い方を
「正常な状態に戻す」というゴールは同じです。


正しいS字湾曲の姿勢が理想で、ここから逸脱すると
筋肉系、内蔵系、精神系、あらゆるところに症状が出てしまいます。


●なるほど、目指すところはやはりS字姿勢なんですね。


はい。
ですので、お客さまがこの理想の姿勢になっているか、
この計測器を使ってチェックします。





●日本に売っていないという特殊な計測器ですね。


はい、アメリカの整形外科医が使っているものを
購入してきました。


●具体的な使い方を教えていただけますか？
アシスタントのちかさんを計ってもらってもいいですか？


いいですよ。


計る部分に当てて使います。


例えば、両肩のバランスを計るときは、
肩に計測器の先端を当てます。








球が中央にあれば両肩のバランスが整っているということです。





ちかさんは今、右の肩が1度だけ低いですね。


●なるほど。これはわかりやすいですね。


骨盤の角度も同じように計れます。





ちかさん、骨盤は2度左右バランスがズレてますね。


こっちの計測器は、
S字姿勢になっているかがわかります。
骨のカーブの角度を計ります。





頚椎７番・胸椎１番　
胸椎１２・腰椎１番
腰椎５番・仙骨１番のカーブが、
理想は15度と言われています。


●3箇所のカーブがそれぞれ15度であれば、
理想のS字姿勢ということなんですね。


その通りです。


ちかさん、腰椎のカーブが25度ありますね。





●え、25度！理想が15度ということは、
湾曲しすぎているということですよね。


かなり反り腰気味になっているということですね。


（ちかさん）
姿勢を意識をして、胸を張るようにしていましたが、
自己流だったので良くなかったんですね。


自分の感覚だけだと、正しいかどうかって
わからないですよね。
だからこうやって数字でわかるようにしてあげるんです。


●数字で出すと、変化がわかるので、
通いたくなりますよね。


そうですね。
写真で撮ってあげることでも変化がわかるのですが、
数字は、より細かい変化がわかるようになるので。


●では、反り腰気味のちかさんは日常でどんなことを
意識すれば良いですか？


お腹を意識すると良いかもしれません。
下腹部を少し凹ませる意識ですね。


お腹を凹ませると反りが軽減されるので。
あとは、1日5分くらい、壁を背中にくっつけて
反りを埋めるようにして立つようにするのも効果的です。


●壁に立つんですか？


はい。手のひらがギリギリ入るくらいがベストな反りなので、
そうなるように意識してまっすぐ立つ練習ですね。








●正しい姿勢の練習。こんなこと教えてもらえる機会が
ないですよね。とっても大事なのに。


そうなんですよね。
特に、猫背で首が前に出ている人が多いですよね。
正しい位置より、2.5センチ首が前に出ると、4キロのバケツを首に
ぶら下げているのと同じくらい負荷がかかってるんです。


●え！4キロですか？


はい。デスクワークの方は、7センチくらい前にいってるので、
12キロ近くの負荷がかかってますよね。





●こうやって数字にすると、いかに姿勢の悪さがカラダに悪影響を及ぼすか
わかりますね。


インタビュアー：小川敬司
撮影：平田ちか
場所：ボディストラクチャー