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「ダンベルで首を筋トレしているようなもの!?」肩こりの原因とは。


(インタビュアー小川)●肩こりの原因ってなんですか?


(矢野さん)腰痛などでも同じようなことが言えますが、
日々の姿勢の悪さと、同一動作が原因になることが多いですね。


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肩こりの原因としてポイントなのが、


「伸張性収縮(しんちょうせいしゅうしゅく)」


という、筋肉の特性です。


●「しんちょうせいしゅうしゅく」ですか?
初めて聞きました。


少し難しいですが、ご説明します。


筋肉には「伸びる・縮まる」という2つの機能があります。


通常、筋肉に力が入っている状態は、縮まっている状態です。
ですが、伸ばされながらも力を発揮している状態もあります。


例えば、ダンベルで腕のトレーニングをする際に、
ひじを曲げてダンベルを持ち上げる時は、上腕二頭筋が縮まって力を発揮しています。


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逆に、
ひじが伸ばされながらダンベルが下りている時は、上腕二頭筋が伸ばされています。
この場合、伸ばされているのですが、
リラックスして伸ばされているわけではなく力が入っていますよね?


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伸ばされながらも力を発揮している状態を
伸張性収縮(しんちょうせいしゅうしゅく)と呼びます。


●難しいですがなんとなく理解できました。

重い荷物を持ったときに、
重さに負けてひじが伸ばされているときも、
伸張性収縮を起こしている状態ですね。


なぜこの伸張性収縮が肩こりに関係するかと言いますと、
頭が「ダンベル」、首が「腕」だと考えるとわかりやすいです。


頭の重量はとても重いです。


姿勢が悪く前かがみになっている状態は、
ダンベルである頭によって、首の後ろの筋肉が引っ張られています。
これは首の後ろの筋肉が伸張性収縮を起こしている状態です。


ダンベルを長時間キープして耐えているようなもので、
首には相当な負担がかかっています。


毎日こんな状態なら、首こりや肩こりが出てしまうのは当然ですね。


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姿勢が正しく、頭を全身で支えられている状態であれば、
首の負担は軽くなります。


ですので、姿勢は肩こりに大きな影響を与えるんです。


そしてもう一つ、
肩こりの原因として、精神面も大きく関係してきます。


●そうなんですね。それはなぜですか?


嫌なことや悲しいことがあって気持ちが落ち込むと、
姿勢が悪くなりますよね。


どんなにストレッチやトレーニングでカラダの状態を整えようとしても、
根本原因が精神面の場合は、そこを解消してあげないといつまで経っても
肩こりが良くなりません。


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胸を張って良い姿勢をしている人は
うつ病にならないというデータもあるみたいですね。


●なるほど、無理にでも良い姿勢を保っていたら、精神面に良い影響はありますか?



あると思います。


●ここからは睡眠についてお聞きしたいのですが、
矢野さんが考える正しい寝方を教えてください。


基本的には仰向けに寝るのが良いと思います。


●仰向けが良いんですね。それはなぜでしょうか?


仰向けの状態が一番リラックスできる自然な状態がとれるんです。
横向きやうつ伏せだと、どこかしらに力が入り、自然な状態がとれなくなってしまいます。
リラックスできると副交感神経が優位になり、質の高い睡眠につながります。


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仰向け姿勢を基本に、寝ている間に寝返りをうつことがポイントです。


昔、低反発ベッドが流行ったことがありましたが、
私は、寝返りがうちやすい高反発ベッドをオススメします。


●寝返りって意識してできるものなんですか?

基本的には意識するのは難しいです。
しかし、眠りには浅い眠りと深い眠りがあります。


深い眠りの時はコントロールできませんが、
浅い眠りの状態でうっすら意識があるときに、寝返りをうつようにします。
ここでも大事なのが、バランスですね。左右均等に寝返りをうてるのがベストですね。


●ストレッチ以外でも構いませんので、
矢野さんの快眠のためのポイントを教えてください。


日中よく動き、頭を使うことと、
早く寝ることですね。


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私はだいたい22時くらいには寝るようにしています。


●22時に寝られるというのは、すごいですね!


昨日なんて20時に寝てしまいました。笑


睡眠時間は8時間くらいなのですが、
朝目覚めてから二度寝はほとんどしないですね。


●20時に、、、真似できそうにありません。笑
同じ8時間睡眠でも、何時に寝るかによって違いがありますか?


ぜんぜん違いますね。
深夜2時に寝て朝10時に起きるよりも、
夜22時に寝て6時に起きるほうが、断然質の高い睡眠が取れます。


●快眠とストレッチは関係ありますか?


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あると思います。


ストレッチをすることで筋肉がゆるんでくれるので、
寝る前のストレッチはスムーズな睡眠につながります。


快眠には、自律神経の副交感神経を優位にすることが重要なので。


ところで小川さん、
ストレッチポールは使ったことありますか?


●ストレッチポールですか?知っていましたが使ったことはないですね。


あとで試してみますか?
寝る前にストレッチポールを使い筋肉をリラックスするといいですよ。


背中にストレッチポールを敷いて仰向けに寝ることで、
胸の筋肉がゆるみ、寝た状態での良い姿勢がとれます。


そうすることで、背中全体がしっかりベッドにつき、
正しい寝る姿勢が取れます。


寝る前に少しやるだけで、
自然と眠くなってきますよ。


●ぜひそれは試させてください。
快眠は最近の僕のテーマなので。


《矢野さん監修書籍》
腰痛 改善BOOK (改善BOOKシリーズ)
痛みに負けないカラダをつくる 関節ストレッチ&トレーニング
関節ストレッチ&トレーニング―からだの動きを自力で取り戻す

腰痛11


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インタビュアー:小川敬司
撮影:平田ちか
場所:東陽町すこやか整骨院
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すこやか整骨院 総院長
株式会社Pflaster 取締役副社長
矢野 啓介(やの けいすけ)

東京YMCA社会体育専門学校卒業。
フィンスイミングリレー全日本2位。
ラケットボール全日本大会出場などの成績を残す。
卒業後、ドゥ・スポーツプラザ晴海に入社し、
スカッシュ・水泳・トレーニング指導を行う。
この頃、腰痛予防水泳も指導をしており、さらに人間の身体に
興味を持った事がきっかけとなり、
大東医学技術専門学校、放送大学を卒業。

2003年 榎町すこやか整骨院開院。
2007年 株式会社Pflaster設立。台東すこやか整骨院開院。
日本関節コンディショニング協会の理事長も勤める。

情報

プロフィール2


すこやか整骨院ブログ
http://blog.goo.ne.jp/sukoyaka2003

株式会社Pflaster
http://pflaster.co.jp/

日本関節コンディショニング協会
http://www.jjca.jp/
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