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一流のスポーツ選手も意識している「筋肉のバランス」こそ腰痛改善のポイント。


(インタビュアー小川)●患者さんで、腰痛の患者さんは多いですか?


(矢野さん)多いですね。
腰痛・肩こり・膝痛で悩んで来院される方が当院の患者さんではダントツに多いです。
患者様は高齢者や学生さんも来ますが、30〜40代のサラリーマンの方も多いですね。


肩こり持ちの小学生も増えているんですよ。


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●小学生ですか?まずい世の中になっていますね。。。
サラリーマンの方が多いのはなぜだと思いますか?


やはり、デスクワークなどで同じ姿勢のままいることが多いので、
不調が出やすいのだと思います。


同一姿勢が筋肉には一番良くないので。


●ずっと座りっぱなしの方も多いですもんね。
あとは座り方ですよね。そもそも正しい座り方を知らないなと感じます。
正しい座り方をぜひ教えていただきたいです。


わかりました。
ちょっと、骨の模型を持ってきますね。


●模型ですか??


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●うわ〜〜この模型はわかりやすいですね。


理解しやすいと思います。


正しい座り方でまずポイントなのは、
座ったときに、両方の坐骨がバランス良く椅子についているということです。


左右、前後のバランスが崩れていないかどうか。
坐骨の位置がしっかりしていないと正しい座り方はできません。


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椅子や机の高さも大事ですが、まずはこの部分ですね。


●足を組むことは、良くないことですか?


できれば組まないことがベストですが、
一概に悪いということでもありません。


組むなら、左右バランス良く組み替えることが大事です。
右に組んで一定時間経ったら、反対に組み替える。
どちらか片方だけだと骨盤のバランスが悪くなってしまいますので。


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足を組むことが良い悪いというよりも、
同じ姿勢でずっといることのほうが良くないということですね。


ですので、
坐骨がバランスよくついているか、足が90度になっているか
などの基本は押さえつつ、こま目に姿勢を変えたり動くのが良いと思います。


●矢野さんのお話をお聞きして改めて、
「正しい座り方」を教わる機会がないことが問題だなと感じました。


そうなんですよね。
腰痛や肩こりなどの諸症状の原因のほとんどが、日々の姿勢やカラダの使い方にあります。
でもご本人は当たり前に生活しているので、どこが原因なのかわからないんです。


日常動作にある原因をまず突き止めて、クセを直していくことが大事になってきます。
根本原因を見つけることが一番難しい。そして一番大事なんです。


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●腰痛の改善方法など、ネットや本でたくさんの知識が得られますが、
自分の根本原因を知らなければ効果は得られませんよね。


はい。あとはプロに診てもらうことが早いです。
本人だけでは気づけないですから。


●改めてお聞きしますが、腰痛の一番の原因はなんですか?


日々の姿勢の悪さと、同一動作がクセになっていることですね。


例えば、料理をつくるときに同じ姿勢や同じ方向に動くことが多い。
ゴルフで言えば、スイングは同じ方向にしかしないですよね。


それを、練習が終わったら、聞き手と逆でスイングする習慣をつくるなど、
左右のバランスを意識することが大事になってきます。


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野球のイチロー選手は右投げ左打ちですが、
筋肉のバランスを保つことを考えると、
右投げ左打ちと、選手生命の長さは関係していると思います。


ダルビッシュ選手も、左右どちらでも投げることができるみたいですよ。


●一流の選手は、「筋肉のバランス」
といった点も意識しているのかもしれませんね。


私たちの日常生活でも意識次第で応用できると思います。
掃除機をかけるときに、いつも利き手でしかやっていなかったのを、
意図的に逆手でもやるなど。


●意識次第で誰でも真似できますね。
では、正しい歩き方はどうですか?


歩き方は難しいんですよね。


教科書的に言うと、
足をかかとからついて、次に小指側を着き、そして親指側から抜ける
といったことが正しいと言われます。


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ただ、その正しい型にハメようとするよりも、
その人のクセを踏まえた上でアドバイスをしていくことが大事なんです。
正しい歩き方は、その人によって違ってくると言えますね。


極論で言いますと、
歩き方の見た目が変でも、痛みや不調が出なければ、
その人にとっては問題ないわけですね。


歩き方がおかしいと不調が出やすいというのはありますが。


●個人的に、ストレッチは全員やったほうが良いと思っているのですが、
ストレッチを習慣に取り入れる必要がない人はいますか?


いると思います。


筋肉が柔らかく長年カラダが好調な方であれば、
特にストレッチをする必要がないことがあります。


ただ、全身のどの部分も柔らかい方はかなり少ないので、
ストレッチを日常に取り入れることでプラスになる方が多いと思います。


ストレッチはあくまでも一つの手法で、
私は、ストレッチとトレーニングの使い分けが必要だと思っています。


ストレッチの目的は、
硬くなった筋肉を柔らかくすること。


トレーニングの目的は、
弱くなってしまった筋肉を強くすることと筋力向上です。


この2つを使ってバランスを取っていきます。


●ストレッチもトレーニングも、
「バランスを整える」ことが重要なんですね。


その通りですね。

●アシスタントの平田が、先日ぎっくり腰になってしまったのですが、
ぎっくり腰の原因はなんですか?


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例えば、仕事で重いカバンを持ち歩くことが多く、
しかもいつも片方の手で持つことがクセになっている。
こういった状態が続くと、筋肉のバランスが崩れていきます。


バランスが崩れても、
一定のレベルまでは自覚症状はありませんが、
筋肉が限界を超えると、痛みになります。


ティッシュを使って考えるとわかりやすいかもしれません。


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ティッシュを少しずつ引っ張っていくと、
ある程度は伸びるのですが、繊維が引っ張られるごとに薄くなっていきます。
さらに引っ張り続けると、一部に穴が空き始め、最終的には完全に破れます。


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ぎっくり腰は、硬くなり伸びにくくなっている筋肉が無理に伸ばされ、
限界を超えて筋肉などが損傷してしまうことで起こります。


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限界ラインを超える前に気づいて、
ストレッチなどで筋肉を柔らかくしていれば、
ぎっくり腰にはならなかったと思います。


ストレッチを習慣にし、根本原因である重いカバンの荷物を減らすなり、
持ち方を工夫するという対策が必要でしたね。


●ストレッチを習慣にしながら、根本原因を突き止め解消していく。
ここがポイントなんですね。


《矢野さん監修書籍》
腰痛 改善BOOK (改善BOOKシリーズ)
痛みに負けないカラダをつくる 関節ストレッチ&トレーニング
関節ストレッチ&トレーニング―からだの動きを自力で取り戻す

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インタビュアー:小川敬司
撮影:平田ちか
場所:東陽町すこやか整骨院
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すこやか整骨院 総院長
株式会社Pflaster 取締役副社長
矢野 啓介(やの けいすけ)

東京YMCA社会体育専門学校卒業。
フィンスイミングリレー全日本2位。
ラケットボール全日本大会出場などの成績を残す。
卒業後、ドゥ・スポーツプラザ晴海に入社し、
スカッシュ・水泳・トレーニング指導を行う。
この頃、腰痛予防水泳も指導をしており、さらに人間の身体に
興味を持った事がきっかけとなり、
大東医学技術専門学校、放送大学を卒業。

2003年 榎町すこやか整骨院開院。
2007年 株式会社Pflaster設立。台東すこやか整骨院開院。
日本関節コンディショニング協会の理事長も勤める。

情報

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すこやか整骨院ブログ
http://blog.goo.ne.jp/sukoyaka2003

株式会社Pflaster
http://pflaster.co.jp/

日本関節コンディショニング協会
http://www.jjca.jp/
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