【はじめてのストレッチ】のりもの編(12)まとめ「セルフストレッチの限界と突破口」
こんにちは!
”はじめてのストレッチ”なら「ストレチックス」、アドバイザーの石井です。
ストレチックスでは
「新しいストレッチ習慣を促し“動かしたくなるカラダ”を取り戻す!」をコンセプトに、
ストレッチ専門店として様々なセルフストレッチをお伝えしています。
「動かさないことで硬くなった筋肉」が“伸びるのが当たり前の状態”に戻すには、
やはりこまめにストレッチを行わなくてはいけません。
そのための1つの方法として、
約半年間、「はじめてのストレッチ・のりもの編」を連載させて頂きました。
そして、今回のコラムが最終回です。
これまでの「はじめてのストレッチ・のりもの編」がきっかけとなり、
少しでもお悩みの改善に繋がっていれば幸いです。
今までご覧いただいた皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。
さて今回は最終回として、【まとめ】をお伝えいたします。
いままで、このコラムでは「よくある症状」を取り上げて、
効果的なセルフストレッチをお伝えし、
体のお悩みの解消、改善につながるように努めてきました。
しかしセルフストレッチには大きく3つの「限界」があります。
今回はそのことをお伝えしたいと思います。
まず1つめは「原因特定が困難」なことです。
例えば100人いれば100通りの体と症状があり、
1つとして全く同じケースというものはありません。
お悩みの原因、部位が特定できなければ、
忙しいなか、限られた時間で行うセルフストレッチを効果的に行うことができません。
例えば、首コリを何とかしたい場合、
僧帽筋のストレッチをすることで解消に役立つでしょう。
硬くなって血流が不足し筋肉が酸欠になっている。
それが痛みとして現れるので伸ばすことで滞った血流を改善して酸素を送る。
ガチガチだった首の動きがよくなって一安心。
しかし、それだけでは終わるのは一時的な解消で、根本原因の解決には至りません。
「ストレッチしようとしている筋肉と関節に動きの差がある」
「上半身は伸ばしやすくて得意だが、脚の筋肉はうまく伸ばすことができない」といったように、人それぞれよく使えているところと使えていないところがあります。
また「痛みと離れた部分を動かすことによってその痛みを解消できた」といったように、
別の部分に原因をもっているといったことも考えられます。
例えば首の筋肉である僧帽筋のストレッチをした際に
右側、左側、どちらの方が伸びやすさや動かしやすさを感じたでしょうか?
猫背が気になり、姿勢改善のための大胸筋をストレッチしたら、
なんだか背筋がしっかり伸びて楽に肩や腕が動くようになった感覚はなかったでしょうか?
また、そもそも何で「肩こり」が慢性化しているのでしょうか?
例えば肩関節の動きが悪いからなのか、肩関節は動くが肩甲骨が動いていないからなのか、利き腕と反対の腕の使用頻度はどうなのか、はたまた姿勢に原因があるのか…など、
「体全体」や「行動のクセ」などから、原因特定をしていかなければいけません。
これらの感覚を全方位に巡らしていき、「悩みの原因特定」をするのが難しければ、
足先からつま先まで各部位のストレッチをすべて行うことを、毎日続けることは一つの解決先になります。
しかし、忙しく限られた時間でしか体のケアができなければ、そうもいきません。
セルフストレッチで、まずアナタに試みてほしいのは「原因の特定」です。
ストレッチを通してどのような動きが得意か、
普段動かしていない部分はどこか、体感的に気づいていただきたいのです。
まずは自分の体の状態を把握し、
それにあわせた対処ができることが、今の体をよりよい方向へ導く手段となるのです。
ちなみにこの原因特定で、誰にでも完全な正解を出せる人は“神様以外に”いません。
しかし、コンディショニングのプロトレーナーが診断するのと、
素人が診断するのと比べれば「最適解」、つまり限りなく正解に近い答えを出せるのは、もちろん一定の知識・経験をもったプロトレーナーです。
まずは、自分で推論、それをプロトレーナーに相談し、
共同作業で慢性的な悩みの「最適解」を共同作業で追求していく、というのが正しい姿だと思います。
セルフストレッチの限界2つめは「最適な状態がわからない」ことです。
ベストな可動域=目指す状態はどれくらいなのか?がわからなければ、
ずっと手探りでストレッチを行うことになります。
そもそも原因部位の特定も困難でしょう。
「果たして自分は硬いのか、柔らかいのか?」…この自問自答を続けていくうちに、
途中であきらめてしまう、というのが常です。
そんな時に役立つのがパーソナル(ペア、パートナー)ストレッチです。
専門のトレーナーがお客様の体の状態を検査、診断したうえで、適切な強度でストレッチ施術を行います。
施術中には、トレーナーが動きやすい部分、柔軟性が落ちている部分、前後差・左右差などを解説してくれます。
その結果、自分自身の改善するポイント、原因が見えてくるので、セルフストレッチも効率的になります。
そして限界の3つめは「完全脱力できないこと」です。
筋肉の働きを指す呼び方として「主導筋」「拮抗筋」という言葉があります。
例えば肘を曲げる動作のときの筋肉の働きは
「主導筋」が力こぶ(上腕二頭筋)、「拮抗筋」が二の腕(上腕三頭筋)となります。
逆の曲げた肘を伸ばすときは「主導筋」は二の腕、「拮抗筋」は力こぶとなります。
「伸ばしたい側の逆を縮める(力を入れる)」ことで伸びる、という動かし方で、体は動きます。
そのためセルフストレッチを行う、
例えば「二の腕伸ばしたい」と思ったら、無意識に力こぶという「主導筋」に力が入ってしまうのです。
道具やイス、壁などをテコにして行う、
自分の体重を重力として行うなら力の加減は減らせますが、完全脱力でストレッチを行うことには限界があります。
そこで伸ばしにくいところをペアでトレーナーに伸ばしてもらう、
もしくはサポートしてもらうことができるのがパーソナルストレッチの利点なのです。
以上、「セルフストレッチの限界」について解説してきました。
「原因を特定しにくい」「最適解がわからない」「完全脱力できない」という、
自分一人の限界はありますが、続けている人と続けていない人では大きな差がでてきます。
加齢とともに体は少しずつ硬くなっていくのが人間なので、
少なくとも「現状維持」をしたいと思うなら、今すぐセルフストレッチによる体のケアを習慣的に行うべきです。
加えて、ストレッチ専門店で「根本改善」を目指して取り組むことをお勧めします。
「歯医者に行って、まず歯の状態をみてもらう。歯医者さんに言われたことを気にしながら毎日自分で歯を磨く。それでも気になる突然の虫歯の発見・メンテナンスのために定期的に歯医者に行く。虫歯を発見したら早期治療を集中的に行う。」…いたって普通の行動です。
虫歯予防でできて体でできないわけがありません。
ストレッチ専門店をうまく使いながら、
ご自身で効率的、効果的なストレッチを習慣的に取り入れて、
ぜひ健康で楽しい毎日を過ごしていただきたいと思います。
このコラムは、「ストレッチって楽しい!いいね!」ということを訴求するために、
できるだけおもしろおかしく書いてきました。「習慣化」は楽にできるものではないですね。
それを実現するには、
モチベーションが第一と考えて、楽しく心地いい世界をコラムで表現してきたつもりです。
そして、セルフストレッチは時間効率よく効果を発揮していくための方法をぜひ模索してください。
その一助としてストレッチ専門店がお役にたてれば幸いです。
(注意点)
ストレッチ専門店といっても、
各店それぞれ、コンセプトや施術方法、接客方針は異なります。
「どの店が自分にあっているのか?」とお悩みなら、
まずは「通いやすさ」を重視してお店選びをしてください。
「スーパートレーナーがいると噂のあの店に・・」と、
遠路はるばる行ってみたとしても、通うのに片道1時間以上もかかってしまうなら、きっと続かなくなってしまいます。
なによりストレッチは「継続しやすいこと」が最大の利点で、
「継続すること」でアナタの体に変化をもたらしてくれます。
お住まいの近く、通勤途中にある、遅くまで営業しているなど、
ご自分にとって「継続的に通う」ことを前提にしたお店選びをしてください。
店としての標準化がなされておらず、
トレーナーによって全く施術内容、接客態度が違うというのも問題です。
トレーナー個人に依存する程度が大きすぎる店というのは、
不測の事態、例えばそのトレーナーが病欠した日は、自分の施術が受けられないなど利便性に欠けますし、そもそも店に行っても居心地がよくありません。
基本的な施術・接客方法が標準化されている、顧客情報が共有されている、
予約の変更等臨機応変な対応が取れる店は「通いやすい店」です。
一方で、「担当トレーナーとの相性」は重要です。
標準的な施術・サービスを受けられるのは“当たり前”であり、
さらにその上をいく満足度が得られれば、気持ちよくストレッチを継続していくことができるでしょう。
ですので、自分にとって相性がよく、
かつ専門的技術・知識が得られるトレーナーを主担当として継続利用していく、というのが理想です。
以上、一生つきあっていく自分の体のことを「どこの店のだれに任せるか」という視点を持って、さまざまなストレッチ専門店に足を運ばれることをお勧めします。
その際はぜひ、当店ストレチックスにもお立ち寄りください!
Stretch + Express & Excellent~
「最上のストレッチをより早くお届けし、習慣化を促す」ことが、
ストレチックスの店名由来であり、使命です。
次は東京・新大塚駅 徒歩30秒の当店でお会いしましょう!
2015.6.11
”はじめてのストレッチ”なら「ストレチックス」
アドバイザー
石井 敦史(いしい あつし)
富裕層向け高級リラクゼーションサロンの
フィットネスエリア責任者、 パーソナルトレーニングジムのマネージャー兼
トレーナー、オリンピック選手やプロアスリートへの
運動指導経験を持つ。 現在は、ランナーの為の比較ポータルサイト 「ランコンドットコム」運営責任者を務めながら、 ストレッチ専門店「ストレチックス」のアドバイザー
としてストレッチメニュー開発・監修等、
トレーナー育成・支援を中心に活動。 関連資格: JATI(日本トレーニング指導者協会)認定
トレーニング指導者 健康運動実践指導者 ホームヘルパー2級等
フィットネスエリア責任者、 パーソナルトレーニングジムのマネージャー兼
トレーナー、オリンピック選手やプロアスリートへの
運動指導経験を持つ。 現在は、ランナーの為の比較ポータルサイト 「ランコンドットコム」運営責任者を務めながら、 ストレッチ専門店「ストレチックス」のアドバイザー
としてストレッチメニュー開発・監修等、
トレーナー育成・支援を中心に活動。 関連資格: JATI(日本トレーニング指導者協会)認定
トレーニング指導者 健康運動実践指導者 ホームヘルパー2級等
情報
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