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これってぎっくり腰?そんな時の対処法、お教えします。


この記事をご覧いただいてる方は、おそらく今腰が痛い、つらい、元々腰痛持ちで不安な方が多いのではないでしょうか。

ご安心ください。

ほとんどの腰痛は「治ります」。

今回は知っていただきたい事が3つあります。

痛めてしまった直後の対処法。
ぎっくり腰とは?
腰痛の予防方法。

この3点です。


なにはともあれ、まずは痛めてしまった時の対処法!

痛めてしまった際にすること


コルセットをお持ちであれば


第一は腰を動かさないようにし、できれば腰に巻くコルセットを装着することです。

コルセット装着の際はおへその下あたりを中心に強めに巻いてください。

コルセットは薬局などで市販されているもので十分です。腰回りに巻き付けられれば問題ありません。


コルセットがなければ


・コルセットでなくとも腹巻きのように腰周り全体を取り巻く様なものがあれば、なるべくきつく巻いていただくと代用できます。

例えば大きめのバスタオルを腰回りに強く巻き付けるなど。


腰周りに巻けるものがなければ


・お腹を凹ませてください。

イメージはきついズボンを履く時にお腹を凹ませる感覚です。

この時、無理に腹筋運動で硬くなる筋肉(服直筋)に力を入れすぎてしまうと、却って腰の状態を悪化させる可能性があります。
この点だけご留意ください。

※記事の最後に行い方の詳細を記載してます。


痛めてしまった時の体勢


痛めてしまった時、腰に一番負担のかかりにくいポジションは「仰向け」です。

理想は「コルセット」で腰回りをしっかり固定し「仰向け」で安静にすることです。

場合によっては「膝の下にクッション」を置いて自然と膝が曲がった状態も負担を減らしてくれます。


腰にかかる負担を図にしたものです

ぎっくり腰
引用元:www.hro.or.jp

座ってる状態が一番腰に負担がかかります。

意外ですよね。
座った状態は上半身の重さを腰だけで支えてしまうので負担が大きいんです、、。

座るよりもうつ伏せよりも仰向け、痛めた際はなるべく仰向けで休みましょう。


痛めてしまったあとはどこへ行けば良いの?


痛みが治まってきたら、病院の「整形外科」で診てもらいましょう。

なぜ病院かといいますと、レントゲンやMRI検査ができるのは病院だけだからです。

レントゲン・MRI検査によって撮影したものを医師が診断(画像診断)します。

そこで初めて骨の問題やヘルニアになっていないかがわかります。
ですから病院で画像診断してもらうことはとても大切です。

かかりつけの整形外科があればそこに行き画像診断をしていただきましょう。

状態次第で今後行う事が違ってきます。


腰痛とは?


ぎっくり腰は腰痛です。

腰痛には「慢性腰痛」と「急性腰痛」の2パターンありますが、ぎっくり腰は「急性腰痛」です。
(「慢性腰痛」はまた別の機会に紹介させてください。)


ぎっくり腰(急性腰痛)の種類


ぎっくり腰(急性腰痛)は大きく3つに分類できます。

①筋肉性、 ②関節性、 ③ヘルニア

①筋肉性


急激な動きや、日頃溜まった負担が限界に達したときに起こりやすいです。

筋肉性の場合は治療をすることで比較的早く治ります。


②関節性


関節を痛めてしまった場合です。

人間の背骨は骨盤から頭まで、骨が1つ1つ積み木のように重なり1本となり、1つ1つを結んでいる所を「椎間関節」と言います。

この関節が原因で痛みが起こります。

関節性の場合も治療をすることで治りますが、この場合は運動療法も必須となり、関節にかかってる負担を取り除いて、だんだんと症状が良くなってくるため筋肉性に比べ時間がかかります。


③ヘルニア


一度は耳にした事があると思います。

背骨には椎体(腰の骨)と椎体(腰の骨)の間に椎間板というクッションの役割をしているものがあります。

椎間板の中にゼリー状のもの(髄核)があり、日頃の負担が多くかかっていると椎間板が潰れ、髄核が外へ飛び出し、神経を刺激してしまいます。

この場合は治る見込みがあるものと、そうでないものがあり、治る場合は運動療法が必須となるため長期治療となります。

重度の腰椎ヘルニアは手術が優先されます。

文字だけだとわかりづらいので写真もご参考ください。

ぎっくり腰2
引用元:www.matsuda-oh.com

上の写真のように腰の骨は5個あり、1つ1つが積み木のように重なって一つのまとまりとなってます。

ぎっくり腰3

上の図の青く囲まれた部分が腰の骨(腰椎)です。
頚(頚椎)〜臀部付近の骨(尾骨)までを『背骨(脊柱)』と言います。

頚(頚椎)、背中(胸椎)、腰(腰椎)、仙骨(仙椎)が各湾曲を描く事で体にかかる負担を分散し最小限にしてます。

これらのどこかが崩れてしまうと、どこかに多く負担がかかってしまいます。

これを治すためには「体を変える」ことが必要です。

体を変えるというと大げさで、そんなのはちょっと・・・と躊躇されるかもしれませんが、体を変えることは大変なことではありません。


基本的には、

・凝って硬くなった筋肉を緩める
・足りない筋肉を強化する

の二つです。

主に硬くなりすぎた筋肉を緩めるのが「マッサージ・ストレッチ・鍼」
足りない部分の筋肉を強化するのが「運動療法」です。


もうこんなつらい・痛い思いをしないために。


ぎっくり腰にならないためには予防が大切です。


ここでお伝えする予防方法で優先すべき事は2つです。

1、腰回りを取り巻くコルセット変わりの筋肉の活性化
2、股関節をうまく動かす練習

いっぺんに行うより「1」が出来たら「2」というように段階を踏んでいくとスムーズに進みます。


1、腰に巻くコルセットの役割をしている「腹横筋」の強化方法


この筋肉を活性化させることでこの周りを固め、腰の負担を減らしてくれます。

・方法

①仰向けになり、腰に負担の出ない範囲で膝を曲げます。
②おへそに両手を当てながら息を吸う時(鼻から吸います)にお腹を膨らませます。(約3秒)
③おへそに両手を当てながら息を吐く時(口から吐きます)にお腹をへこませます。(約10秒)
④この動作をゆっくり10回行います。
※「きついズボンを履く時のお腹を凹ます感覚」があれば腹横筋が活性化されています。

トレーニング方のイメージ写真

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引用元:lifestyle.jp.msn.com


2、股関節を動かす体操


股関節の硬さに加え、股関節がうまく動かせていないことも腰の負担を増やします。

股関節の筋肉をうまく使う練習
人間の負担のかかりにくい基本の姿勢、基本姿勢をとります。

①足を肩幅に広げます。
  ②目線とアゴを上げます。
(首の筋肉を触りながら行うと首の筋肉に緩みがでます。頚椎の湾曲です)
③かかとに体重が乗っている方は少し前に体重を乗せます。
④両方の肩甲骨を軽く寄せ、胸も軽く広げます。
⑤上半身は動かさず、お尻を後ろに引いていきます。(膝は伸ばしたままです)
⑥徐々にかかと重心になり、モモ裏が伸びたら①に戻します。
(戻す際も上半身はそのままで戻します)

この運動で使う所は主に下半身です。

腰に負担の出ない様な使い方がなんとなくイメージできましたら、日常で腰を曲げる事がある際にこの「股関節を動かす」意識をしていただくと、腰が以前より楽になります。

注意点
・腰は固定したまま行いください。腰を動かすのではなくあくまで下半身を動かしているイメージです。


今回のまとめ


みなさまにご理解いただきたい大切なポイントは

・痛めた直後は、無理に動かしたりストレッチは行わない!安静第一!
・痛めないように日頃からケア・予防をすることが最も大切。
・筋肉が原因による急性腰痛は比較的早く回復できるが、筋肉以外が原因の急性腰痛は回復には時間がかかる上に運動療法が必須。

腰痛はとても複雑ですので受傷後、少し痛みが引いてきたら、まず医療機関をご受診ください。
きちんと状態に合った治療を行えば必ず良くなります。

骨などに異常が無ければ筋肉の専門家に相談しましょう!


2015.11.27
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肩こり研究所 鍼師・灸師
鴻崎 國臣(こうざき くにおみ)

早稲田速記医療福祉専門学校にて国家資格を取得。
教科書による二次元ではなく、実際の三次元での人体構造を理解するために東京女子医科大学の解剖学教室にて解剖学を学ぶ。
治療を重ねるにつれ、まだ知り得ない人体構造があることに気づき、千葉大学医学部の解剖学教室にて学生時代とは異なる観点からリアルな解剖学を学ぶ。

肩こり研究所では鍼・マッサージ・ストレッチなどで単に「コリをほぐす」「筋肉をゆるめる」だけではなく、運動療法や日常生活動作改善などあらゆる視点から治療を組み立て「肩こりを生じさせない体に生まれ変わる」をゴールにしている。

取得資格
厚生労働省認定 鍼師・灸師

情報

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肩こり研究所HP
https://gohongi-katakori.com


鴻崎國臣さんfacebook
https://www.facebook.com/knom.ooo.om

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