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なぜストレッチが必要か?バレエダンサーがストレッチを毎日欠かしていないことに、秘密があります。


(インタビュアー小川)
●リンパティックストレッチでは、ストレッチ教室ということですが、
どんなことをやられてるんですか?


(マミさん)
私の教えるストレッチは、
もともと、バレエのレッスンの一部でやっていたものを、
一般の方向けにアレンジしたものです。


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ダンサー向けにやる場合は、
手を貸さずに自力でやってもらうカタチなんですが。

高齢の方やカラダに不調のある一般の方は、
肉体レベルがダンサーよりも低いので、

ですのでこの教室では、
自力でやるストレッチのお手伝いをしています。

高齢の方にも、最大限に自分のカラダを使える気持ちよさを
味わってもらいたいなあと思ってます。

●一般的なストレッチ専門店では、
お店では、
トレーナーから「ストレッチを受ける」という
パートナーストレッチのお店が多いですが、
マミさんのお店は少し違うようですね。


そうですね。私のところでは、
ストレッチの「サポート」という言葉が一番近いです。
基本的には寝ながら受けていただくのですが、
ご自身でも動かしてもらいながら進めていくので。


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●お店をはじめて6年目ということですが、
そもそもなぜ今のお店を開こうと思ったんですが?


もともと3歳からバレエをやっていて、
プロのバレエダンサーを目指して、19歳で東京に出てきました。

当時の師匠であった方に、
体型や素養を見て「ダンサーには向いていないだろう」
と言われました。

教える側に立つほうをいろいろレクチャーしていただきました。

ただ、私もまだ若かったですし、舞台に立ちたい気持ちが強かったので、
ショーダンサーに転向しました。

それから1年間、ショーチームの一員として、
オーストラリアの4分の3ほどツアーで回りました。

その中で、チームメイトにストレッチを教えると
すごく喜ばれたんです。

●それはおいくつの時ですか?

20代のときですね。

その後結婚して、ダンサーは引退しました。
引退後も自分で日々のストレッチは続けていました。

●引退してからはお仕事はされてなかったんですか?

ほぼしていませんでしたね、59歳まで。
ボランティアでたまにストレッチを教えていたくらいですね。

親の介護や子育てが一段落したところで考えたときに、
今やらなきゃこの先ずっとできないだろうなと思い。
このストレッチ教室をはじめました。

●なるほど、そういう背景があったんですね。
お店は、どういった方向けにはじめたんですか?


「どこにも行けていない人」

のために作りました。

ジムやヨガに行ける人はご自身でやれるますが、
膝が痛くて歩けない、腰が痛くて動けないという方は、
難しいですよね。


3,


そういった方が、
せめて1週間に1回でも、カラダのメンテナンスをできる
場所を作ってあげたいと思ったんです。

●マッサージとストレッチってどう違うの?
ということが良く言われますが、マミさんはどうお考えですか?


マッサージは、痛くなってしまった部分に対処するものですよね。

そうならないカラダづくりができるのが、
ストレッチです。

●なぜそうならないカラダづくりがストレッチによって
可能になるんですか?


まず、正しい姿勢が崩れるとカラダの不調の原因になります。
姿勢を保つために、カラダをしっかり支える筋肉が必要ですよね。

ストレッチをせずに筋トレをしても、外側の筋肉だけしか付かず、
カラダを支えるための奥の筋肉がつきにくくなってしまうんです。


4,


●いわゆる体幹ですね。

はい。
ストレッチは「伸ばす」ためのものという印象がありますよね。

もちろんそうなんですが、
そもそも筋肉は、同じくらい伸びたり縮んだりできて初めて
正常な筋肉と言えます。

ゴムと同じで、
しっかり縮むには、しっかり伸ばすことが大切です。

ですので、
ストレッチで伸ばすことは、正しく縮ませることにもつながるんです。

●なるほど、
縮ませるために伸ばす、伸ばすために縮ます。
両方のバランスが整ってはじめて健康な筋肉と言えるんですね。


そうなんです。
私たちは普段の生活の中で、どうしてもこのバランスが崩れがちです。
ある部分は縮みっぱなし、ある部分は伸ばしっぱなしになっています。

●そうか、健康なカラダって、シンプルにその崩れを戻してあげれば
いいんですよね。


そうです。生活の中でポイントなのは、「カラダの移動」ですよね。
立つ、座る、歩く。こういった動作をいかにカラダに負担がなくできるか。
これが筋肉の役割なんですよね。

バレエダンサーがストレッチを欠かさない理由もここにあります。
いかにカラダに負担がなく、そしてキレイに動けるか。
これはバレエダンサーにとって欠かせない要素ですからね。

足を上げたりも、しなければいけないですからね。


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●お〜!!スゴい!さすがですね。

これくらいはどうってことないですよ、
もっと上がる人は耳に足がつきますからね。

●バレエダンサーのように、「カラダの移動」の質を追及している方たちが
ストレッチを欠かさずやっているということは、
人のカラダにとってのストレッチの必要性がよくわかりますね。


マッサージでは、こういうカラダの動作に対してのアプローチは
できないので、ストレッチならではですよね。

●これまでこの教室に通われた方の中で、
マミ先生が印象に残っている方ってどんな方がいますか?


印象的な方ですと、
人口肛門をつけていらっしゃる77歳の女性がいます。
4年前にはじめて教室に来てくださりました。

63歳で人口肛門をつける手術をした方で、
術後は怖くて運動はまったくできずにいるということで、
股関節が固まり、足を上げることも曲げることも難しい状態でした。

このままだと近い将来、歩けなくなってしまうのではないか?
という不安を持っていました。

その方は、週3回4年間通ってくださっていますが
今ではかなり状態がよくなり、
駅からこの教室までの15分くらいの道のりを、毎回歩いて来ていますからね。

●やはり、高齢者の方にこそ、このストレッチ教室に来てほしいですね。
人生が変わりますよね。

マミ先生が65歳でこのスタイルをキープできているのは
ストレッチ以外に何かしてるんですか?



6.


いえ、ストレッチだけですね。他に何もしていないです。
私、運動は大嫌いなので。笑

●えっ、まったく運動はしていないんですか?

はい、人生で運動と言えばバレエやダンスだけですね。
今ではダンスもほとんどやっていませんね。

私のストレッチは体幹トレーニング的な要素も入っているので、
それが運動効果にもなっていると思います。

●そういったお話を聞くと、
改めてストレッチって、ものすごいですね。

マミ先生、ありがとうございました!



ラスト


インタビュアー:小川敬司
場所:リンパティックストレッチ
プロフィール.
リンパティックストレッチクラス 代表
前新 マミ(まえあら まみ)

北海道函館市出身。
3歳からクラシックバレエを習い、上京後は千葉昭則氏に師事。 日本人プリマ向けの特別なストレッチを習得し、基礎的な知識だけでなく専門的なストレッチも身につける。1971年から新宿コマ劇場ダンシングチームとして、東南アジア・オーストラリア公演などにも参加。 帰国後は赤坂コルドンブルー、日劇ミュージックホールに出演。
結婚・出産を経て、1985年、産後の体重増加や運動不足に悩むママ&子どもたちのためのストレッチ教室を開講。 その後、介護や障害者のボランティアなどに従事しながら世田谷区から依頼により高齢者向けストレッチ教室の講師をしたり、筋力の若さを保つためのプログラムについて各地で講演をしています。

著書
100歳まで動けるからだになる らくらくリンパ体操(高橋書店)
カラダの不調に効く! リンパティック・ストレッチ 寝たままスッキリ! リンパ体操(高橋書店) 

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